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人の側に本屋があって欲しい

仕事帰りにどこに寄るかといえば、本屋である。

 

仕事で、ちょっと嫌なことやイライラすることがあると、「そうだ本屋寄ってこう!」と大型の本屋にふらふら吸い込まれていく。
新刊をチェックし、棚を見て回るだけで落ち着いていく。そして、息をするように本を買う。

 

 

本が好きだけれど、それを仕事にすると嫌いになってしまうかもしれないという葛藤から、全く関係のない会社に就職し、しかしこれでいいのかという迷いから一箱古本市に参加したところ、そこでの人との出会いから会社を辞め、その後、商店街のカフェの一角に本を置いてみないかとお声がかかり、「やります!」と古本屋を始めた女性の話がある。

 

ここまで読んで、ちょっと鳥肌が立った。私とおもしろいように重なるのだ。

 

私も、好きなものは仕事にしない方がいいという葛藤があった。
そして、人生にへこたれ、このままじゃいけないと動き出した時に出会ったのが一箱古本市であり、そこでの運命的な出会いから一箱古本市を主催し、その縁が巡り巡って、カフェの本棚に本を置かせてもらうようになった。
足りないのは、会社を辞めてないことぐらいである。

 

人の側に本屋があって欲しい。本だけもいいけれど、本屋がいい。

 

私にとって、勇気がでる本なんです。

 

 

松井祐輔
Human And Bookstore HAB「新潟」
(エイチアンドエスカンパニー)