これから会う人と話したくて本を読むこと
母も本を読む人だが、好きな作家はほとんど被っていない。
その中で唯一、その女性作家は共通して好きだ。
その作家の作品は多くが映像化されており、その点でも話ができる。
母は年のせいか文庫本など小さい字を読むことが辛くなってきたようで、本を読むのも減ったようだ。
それが珍しく、帰省した折に「あの本よかったよ」と自分から話してきた。
私は、その女性作家よりも別の作家が気になっていた頃でまだ読んでいなくて、その後もなかなか読めず、映画化されて地上波で放送される方が早かった。
そして映像は見たのでその話をした。あの猫はかわいかったよねと言いながらも、母は原作が好きなようだった。
いつものように寄った図書館でふらりと見上げた本棚にその本を見つけた私は、今度こそその本を読んだ。
お正月に帰省する前に読みたかった。