コラム いつか自然と飴ちゃんをあげられる人になっていたい 一緒に並んで歩きながら、これおいしいよ、と言って鞄からごそごそと飴を取りだしてくれる。別に、咳をしていたりだとか、甘いものが欲しいとか言ったわけではない。ただ、脈絡もなく分け与えてくれる。何も考えずに分け与えてくれる。それが、とても響いた。疲れた顔をしていたとは思うのだけれど、でも話していると、苦しかった胸の痛みも消えていた。駅で別れてひとりで帰っていると、ふとまた胸が苦しくなり出したことに気づいて、人と一緒にいることの本来のパワーを感じた。 2019年5月24日 1 0 日々のこと