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いつか自然と飴ちゃんをあげられる人になっていたい

一緒に並んで歩きながら、これおいしいよ、と言って鞄からごそごそと飴を取りだしてくれる。



別に、咳をしていたりだとか、甘いものが欲しいとか言ったわけではない。
ただ、脈絡もなく分け与えてくれる。
何も考えずに分け与えてくれる。



それが、とても響いた。



疲れた顔をしていたとは思うのだけれど、でも話していると、苦しかった胸の痛みも消えていた。
駅で別れてひとりで帰っていると、ふとまた胸が苦しくなり出したことに気づいて、人と一緒にいることの本来のパワーを感じた。