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本の山なら喜々として登ろうとする人たちのこと

古本屋さんでもある老夫婦のお宅にお邪魔した。


玄関を開けたところから、もう本の出迎えを受ける。
廊下に、すでに本が山積みになっている。


本が置いていある部屋は、本好きにはたまらない本の山だ。
そして、一度に全員で入らないでねとお願いされる。


理由はもちろん、床がぬけるからだ。
確かにそこだけ、歩くのが不安になるぐらい床が沈む。


まあ、そもそも全員で入れるほどのスペースはない。
本の山の間に、かろうじて狭い道がとおっている。


本好きでよく話題になるのは、読んでいない本の山、「積読」の高さだ。
全部足せば、自分の身長は軽く超えるでしょ、とそれこそ軽い口調で話す。


でも、あまり軽く構えてはいられない。
本の重みで床が抜けたら、どんな音がするんだろう。