電車に乗った先の街で、パン屋さんに行った。
人気のパン屋さんらしく、人出がとぎれない。
どのパンもおいしそうで、目移りしながら選んだパンは、かたすぎずやわらかすぎず、ちょうどよくてとてもおいしかった。
テラス席に座るご婦人方は、このパン屋さんにみんなで来るのを楽しみにしていたようで、とても気持ちのいい陽気の中、サンドイッチのプレートが運ばれてくると歓声があがる。
その中の一人が、なんども幸せとつぶやく。
大げさじゃない、パンがおいしいというささやかな幸せを、めいっぱい感じて言葉にする姿勢に、見習わなければと思う。