コラム きちんと毎年暮らそうとしている証の一つとして 指先がぱっくりと割れてしまって、手を洗おうとする度に、ひやひやする。 そんなあかぎれを見るたびに母を思い出す。 よく、台所に立つ母は痛がっていた。 それをろくに荒れていない手をした自分は聞いていた。 一人暮らしを始めた初めての冬、初めてその痛さが分かった。 毎年、飽きもせず思う。 例えば繊細な赤ちゃんなんか、こんな手で触ったらいい迷惑だろうなぁと思いながら、毎年、飽きもせず思う。 2019年1月16日 0 0 日々のこと