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黄金の並木になることを知っている

陽が当たる場所と当たらない場所が、一目瞭然だ。
鮮やかな黄色を羨んだり、青い自分に悲しくなったりするんだろうか。

 

 

そんなふうに感情をつけてみたのは、単なる人間としての自分だ。
銀杏はそんなことは思わずに、ただ懸命に子孫を残そうと生きているだけだ。

 

毎日なにをすればいいのか明確で、この先もなにをすればいいのか明確で、こうやって人の目を楽しませたりもして。

 

 

そんなことを並木を歩きながら思う。