オーナメントはプレゼントで
週末しかやっていない、カウンター席しかないカレー屋さんがある。
まるに近い体の眼鏡の旦那さんと、声が可愛い奥さんがキッチンに立っている。
「ゆっくりお過ごしください」と「ありがとうございました」が、聞いていて気持ちがいい。
本当にそう思ってくれているんだと信じられる声音。
例えばチェーン店ではなく個人店だったとしても、意外と、本当にそう思っているんだろうなと思うよう声をかけてくれるお店は多くない気がする。
そんなお店の帰り際、旦那さんは、一人一人に「クリスマスツリーのオーナメントに使ってください」と笑って紐をつけたお菓子を配っている。
クリスマスはそんなに好きではないけれど、気持ちがあたたかくなった。