お見舞いの品は何も果物だけじゃない
相撲の観戦で隣になって、仲良くなったお爺さんに連絡をしてみたら、入院していたという。
お見舞いに行ったら、その奥様から、子供がいないからよければお喋りにきて欲しいと言われたという。
そんな先輩から、職場の近くに知ってる古本屋さんある?と聞かれた。
相撲雑誌の、ある号を探してるんだ、と。
職場の近くに、古くからの街の古本屋さんを知っていた。
そのお店のメインの客層を考えると、なくもなさそうだったので行ってみると、あった。
残念ながら、探している号はなかったけれど。
そんなふうに、ある本を探して古本屋をまわるの良いですよねと言ったら、そうだねと笑った。
けど、そんなにゆっくり探していられないんだよね、と言う横顔を見れば、なんとなく分かった。
たぶん、お見舞いに行ったから探すことにしたのだ。