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誰かを待ってお腹をすかせている時間

2年と半年ぶりに、一人で食べるお昼が終わりを迎えた。

 

 

お昼はデスクから離れて食べたい派だ。
例え雪が降っても仕事場のビルから出て、ゆっくりできる場所に行きたい。
それは、一人の時間が欲しいというのと近いが、どうしても一人になりたいわけでもない。

 

 

そこに自分も逃げていい?と聞かれた。デスクで食べるのは、フロアが消灯されてしまうため気持ちのいいものではない。
おそらく、本当は前々から気になっていたのだろうが、私の邪魔をすると遠慮していたのだろう。

 

逃げてもいい?に、もちろん構いません、と答えた。
いいのかな?とうかがいながら、その人はやってくる。
だから、やっと来たんですか?という顔で見返す。

 

 

ほら、あなたを待ってなきゃと思って、まだお弁当の蓋、開けてないんですよ?

 

 

そうやって、久しぶりに、誰かを待ってお弁当の蓋を閉じている時間を思い出した。