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静かな昼下がりの街に溶け込んだふりをして歩く

方向感覚はある方だと思う。

 

地図を見ながら行くのは時に迷ったりもするが、一度行ったことのある場所なら、数年ぶりであったとしても地図を見なくても行けることがほとんどだ。
だから、あまり知らない街でも、感覚を頼りにふらふらとすることが多い。

 

知らない小道を攻めた方が面白い、というのを知り合いのお兄さんに教わってから、よりそうするようになった。
そのおかげで、面白いビルの側面を見つけたり、今度オープンするらしい気になるお店を見つけたり、昔ながらのお店で働くおじさんの熟練した後ろ姿を目にする。
逆にそのせいで、雰囲気のよさそうな喫茶店をはしごして、甘いものをはしごしたりもする。そんな日の夜は質素になる。

 

盛夏の頃は難しかった散歩も、ようやくできそうだ。