重いもの同士、仲良くしている
レコードの音を聞いたのは、ほんのつい最近のことだ。
レコードは束になると重い、というのも初めて知った。
束になると各段に重くなるのは、本も一緒だ。
いつも鞄に本を入れていないと、落ち着かない性分である。
結果、読まなかったとしても、本はいつも持ち歩いている。
そのせいかどうかは知らないが、私の鞄はたいてい重い。
続きが気になって仕方なければ、文庫本じゃなくても持ち歩く。
けれど、さすがに、ちょっとした辞書並みに厚い単行本を持ち歩いていた大学生の自分には、自分で笑ってしまった。
電車の中で、立って読むには適さない厚さの本を鞄からがさりと出す自分に、驚いた人がいたかもしれない。
逆の立場だったら、私はほほえましく見守ってしまうだろう。