コラム またね、と何度も手を振りあった日 何事もなかったかのように、その扉はいつも通りに閉じられた。 けれどもう、いつも通りではない。 もう、この場所で皆に会うことはない。 それでも、後ろは振り向かない。 名残を惜しむことも、いっそやめる。 誰も何も言わず、またどこかで、と手を振りあった。 この場所で会えなくても、会える場所は日本中にある。 それでも、この場所は特別だった。 2018年7月29日 0 0 日々のこと