なんと言えば適切なのか。
どことなく、懐かしい、と言えばいいのだろうか。

学校を思いだすのだろうか。
こんなロッカーがずらりと並んで、その上に教科書が散乱していたり、体操服の入った袋が放ってあったり、その横に鉢植えが置いてあったり。

ああ、そう言えば、私も自分の部屋に鉢植えの花を飾っていた。
今思いだした。あの花は、いったいどういう経緯で手に入れたのだろう。

まったく思いだせないけれど、学校から帰ってきて水やりを忘れたのかぐったりしている花に慌てて水をやると、みるみる元気になった様子だけはよく覚えている。
それを見て、幼い私は植物には水が不可欠であると教科書で習ったことは本当なんだと胸に刻んだのだ。