
いつも自分のために贈る本を誰かのために包む
本の交換会を主催した。
本の交換会とは、テーマに沿った本を参加者にお持ち頂き、本を紹介しあい、参加者同士でどの本がいいか争奪戦も交えつつ、交換するという催しである。
本好きの間ではメジャーな催しであり、各所で行なわれている。
今回はお勧めの本とテーマ本の二種類を持ってきて頂くことにしたが、テーマ本の方は何の本か分からないようにラッピング等してもらうことにした。
もちろん、本の紹介時も書名と著名は出さないルールだ。
つまり、何の本か分からないまま、どの本がいいか決める。
推理力が試されたりはしないが、なかなかスリリングだ。
その準備をしながら、私は楽しくなってきた。
せっかくなので、ラッピングするための包装紙を用意してブックカバーにし、今はこんなお洒落な輪ゴムがあるのかと雑貨店で目移りしたりした。
贈り物をするための素材は、たくさんある。
そこに立つ人々は、贈る相手を思いながら、どれにしようか迷うという楽しい時間を過ごすのだろう。
本も、もちろん贈り物になりえる。
交換会というのは、プレゼント会と言ってもいい。
自分の好きな本を誰かに読んで欲しくて、包む。
それは、とても楽しい時間だった。