またあの珈琲買ってきてと言わせてみたい
両親は歳をとったせいか、食べることが苦手になっている。
固いものとか、喉に引っかかりそうなものとか。
お土産を買って行ったとしても、いいから自分で食べなさい、と笑って言われてしまう。
それがなんだか悲しくて、じゃあ何かないかと考えて、飲み物だ、あ、珈琲だ!と辿り着いた。
父は朝ごはんに珈琲しか飲まない。
母も珈琲は好きな方で、豆を買ってお店でひいてくるのを、買い物について行っていた頃に覚えていた。
酒なら、弟がいつも地酒を買って帰省してくる。
今年も一升瓶を持ってきていた。
思いついてから、帰省するたびに新しい珈琲を買って帰る楽しみが増えた。
今年は、可愛いカップとソーサーで淹れてくれた。
昔からあったというが、初めて見た。
始めての今回は、いつも私が飲ませて貰っているお兄さんの珈琲を。
知り合いが焙煎してる珈琲だと言ったら、母は驚いていた。