ロマンティックって気恥ずかしい
2018年の読み初め。
一冊目に何を読みたいだろうかと、本の山を見まわして目についた。
ここ最近、平日が窮屈で仕方ない。
私はもう、仕事場では閉じることに決めてしまった。
口を閉ざし、いるのか分からなかったと言われるぐらいになろうとしている。
人生には平日の方が多いのに。
くさくさとした気持ちは、帰りがけに食べ物に向かってしまう。
このままでいいわけがないと思いつつ、常習化していた。
「欝々としてるからって、気ばらしにカフェに行ってはいけない。
帰り道、自転車をこぎながらひどい罪悪感に襲われる」
頁を開き、文字を追い、はっとした。
「それなら、自分の部屋でイモ虫みたいにゴロゴロしている方がいい」
ゴロゴロしていていいのか。
ゴロゴロゴロゴロゴロ。
そうしたら。
本でも読みたくなるだろう。
部屋を掃除しようかなと思ったりもするだろう。
凝った料理でも作る気になるかもしれない。
それだけで、サナギくらいには進化するかもしれない。
その後は、チョウチョウになりたくなるに違いない。
ロマンティックに。
永井宏 「ロマンティックに生きようと決めた理由」
(アノニマ・スタジオ 2006)
※岩崎有加「ロマンティックに生きようと決めた理由」より引用