一人だと心細いから遊びに来て。

 

 

いつもお世話になっている読書空間で働く年上のお姉さんから、そんな連絡がきた。
急遽、話し相手としていた方が来られなくなったようだ。
あまり居られないが、嬉しかったので伺った。
他の友人の年上のお姉さんにも、そうやって声をかけてもらうことが多い。

 

 

私と言えば、そうやって甘えるのが心底苦手で、心細いから来て、なんてとても言えない。
言うにしても、とても勇気がいる。
携帯の送信ボタンを押せずに、何度も何度も尻込みする。

 

 

 

冗談ではなく、本当に本当に勇気を総動員して。
やっと、本当に言いたいことが言えたことがある。

 

 

会って言いたいと思った時は、何度も何度も、一人で練習をするのだ。
言いたいセリフを考えて、反芻して。イメージトレーニングをして。

 

 

人が聞いたら笑ってしまうだろう。
それでも、本当に言いたいことは、そうやってじゃないと言えない。

 

 

 

 

スーパーで買う蜜柑はなんだかおいしくなくてしょんぼりしていたところに、ご実家から送られてきたという広島の蜜柑を頂いた。
これぐらい、甘えることができたらいいのになぁ。
いつの間にか黄色くなった指を見ながらため息をつく。