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サクサクと足元から冬の音が鳴る

朝、家を出て一息ついた。
息が白くなった。
今季、初めての白さだった。

 

 

小学生の頃は、息が白くなることすらおかしかった気がする。
通学路の脇には土の部分も多く、冬になると霜柱がたくさんできた。
それを踏んでは遊んでいた。

 

 

足を載せると微かに硬く、わずかな抵抗をもってその身を折る。
土の上には、いくつもの自分の足跡が残った。

 

霜柱なんて、もう何年も踏んでいない。