もう何十年も見てきたはずなのに、毎年毎年、飽きもせず驚く。
新鮮だと言ってもいいくらいだ。

その、日が暮れる早さに。

あっという間に暮れてしまう、その前の、桃色に街が染まる瞬間を見るのが好きだ。
あの色は、本当はなんという名前なのだろう。

どうにか残しておきたくて写真を撮るけれど、私が見たあの色はこれじゃないのに、と思う。
空の写真は、いくら撮ってもそう思う。

どうしたら、私が見たあの色を伝えられるのだろう。
太陽と月の間の色。