
なくなって欲しくないもの
小学生の頃、友達の家に遊びに行くとアップライトピアノの上に黒電話があって、それは現役で使われていた。
今、現役で頑張り続けている黒電話はどれくらいいるのだろう。
実は、一つ、知っているけれど。
公衆電話も、もう見なくなった。
なにかがそこに置いてあるわけでもないのに、人の腰の高さに台が据え付けられたスペースを、古くからあるビルなどでよく見るけれど、きっとそこには公衆電話があった。
こうやって、日々の生活から消えていくものは数知れない。
本だってそうだ。
新刊書店に並んでいるものは、すぐに入れ替わる。
見つけた時に買わなかったために、あとで探すのに一苦労することは多い。
絵本は、そうでもない。
自分が子供の頃に大好きだった絵本は、今でも手に入ることは多い。
そうやって、自分の子供にも読み聞かせることができる。
語り継がれるものなのだ。
なくならないで欲しい。