第二回戸越八幡神社一箱古本市のこと①
忘れないように。あの日のことを書いておきたい。
戸越八幡神社一箱古本市の前日、神社の宮司の奥様と最後の打ち合わせをした。
前の夜に降った雨の影響を心配していたが、なんとか明日には乾きそうだった。
夕方から始めた打ち合わせだったが、気づくと境内は日が暮れて真っ暗になっていた。
境内のそこかしこの灯りがつき、虫の音が響き、風もなく、とてもいい雰囲気だった。
ここで一箱古本市の後に皆さんとお酒が飲めたらいいじゃない、と奥様がおっしゃった。
本当にそのとおりだった。
もともと居酒屋での懇親会を計画していたが、今から予約のキャンセルも難しく、来年はきっとそうしようと誓った。
最後に、明日の天気と一箱古本市の成功を八幡様に実行委員二人で祈った。
翌日の朝。起きて真っ先にカーテンを開けた。
見事な青空だった。八幡様が青空を贈ってくれた。
だが、八幡様の贈り物はこれだけではなかった。