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とびきりの私の場所

高校以来の友人である彼女は、天体と恐竜と馬をこよなく愛している。
あ、もちろん本も好きである。

 

高校に入学した春、初めて彼女と会った時には、好きな本の話をした。
一緒に高校の図書委員もやった。その時に初めて神保町に行った。
それ以来の、数少ない、今でも付き合いのある友人である。

 

そんな彼女は、各地のプラネタリウムと恐竜の博物館を訪ねて、一人旅に出かける。旅に行く目的がそれなのである。
かくいう私は、各地の本屋を訪ねる目的で一人旅に出かける。

今でも付き合いがあるのは、似た者同士だからかもしれない。

 

 

私は松本まで、ずっと行きたかった本屋を訪ねて日帰り旅行に出かけた。
日曜日の午後三時にお店に行ったにもかかわらず、人がまばらで、そこにはゆったりとした時間が流れていた。

 

お店では珈琲やスイーツも頂けるのだが、そのスコーンがとびっきりおいしくて。
ランダムに並んだ壁一面の魅力的な本棚を眺めながら、私は幸せな気持ちでいっぱいになった。

 

都内で、日曜の午後に、とびきりの本屋で、こんなに一人でゆったりと過ごせることなんかない。
たいてい、たくさんの人で忙しない。

 

お店の名前に込められた意味が、とてもあたたかい。